農地を貸すにはどうしたらよいか

農地を相続する場合

農地は農家でなければ取得ができず、第三者同士の取引は農地法で寄生されています。
しかし、農家以外の相続人が、農地を相続する場合があります。
その場合でも、農業委員会への届出制度があります。
相続による取得から10か月以内に、地元の農業委員会に届け出るという、簡単な手続きにになります。
この届出を怠ると10万円以下の過料に処せられるため、忘れずに行う必要があります。
なお、この届出書には、農業委員会によるあっせんを希望するかどうかという記入欄があります。
活用方法が決まっていない農地なら、積極的にあっせんを受けて活用したほうがよいです。

農地を貸す方法

相続したが、自分が耕作しない農地は、売却するか貸すか、ということになります。
農地を農地以外の用途に使うためには、農地転用制度といって、農業委員会の許可が必要です。
転用が許可されれば農地ではなくなり、所有者が自由に利用や処分ができるようになります。
しかし、農地転用ができる農地とできない農地があります。
それで、地元の農業委員会に、自分が相続した農地が転用対象であるかどうかを問い合わせるということが確実です。

農地を貸す場合の事例

転用できる農地なら、農地転用の許可があれば、自由に貸すことができます。
この場合、借主がどのように使用したとしても、貸主は地代を受け取るだけになります。
以下にどのように貸すかについて説明をします。
1.個人向け住宅用地として貸す
移住者が自ら住宅を建てる、または転勤者が賃貸するための住宅を建てる事業者に、住宅用地として貸し出します。
農地が大きすぎる場合には、分筆して貸し出すこともできます。
住宅用地では、土地だけあってもダメで、宅地として電気・ガス・上下水道の引き込みが容易でなくては好まれません。
そのため、これらの引き込みが容易な、公道に接する農地が対象になります。
2.高齢者向け住宅用地として貸す
高齢者向け住宅とは、いわゆる老人ホームとは異なり、賃貸住宅に医療や介護サービスを付加した、健常な高齢者も対象にする住宅です。
医療・介護事業者の他にも、不動産会社が間に入って転貸する事業形態も行われています。
これもライフラインが必要ですので、道路に接している必要があります。
3.事業用地として貸す
この用途は、店舗、事務所、工場などが考えられますが、いずれの場合でも、事業用地のほとんどは交通量が見込める沿道が条件なので、貸し出せる農地は限られています。
ただし、事業用地の場合には、借主の業績が悪化すると撤退してしまうリスクがあります。
例えば、ロードサイドの代表格であるコンビニでは、特に撤退も早く予測は困難となります。
その一方、成功すれば、長期安定収入が得られ、契約終了後は更地で返還してもらえます。
4.太陽光発電用として貸す
太陽光発電で最も重要視されるのは日照の良さです。
農地は日照があるので、太陽光発電用としては最適であると言えます。
ただ、太陽光発電事業は、10年間を初期投資の回収期間としています。
それで、長期間の賃貸借契約に拘束されるというデメリットも出てきます。
5.駐車場用地として貸す
ある程度人口があり、利便性が高い農地なら駐車場用地にすることもできます。
駐車場の良い点は、投資コストが小さいことで、極端な例では地面にロープを張って区画にするだけで成り立ちます。
大きな収益を得られる方法ではないとはいえ、短期的な賃貸借契約にするなど自由度が高く、相続までの一時的な貸し出しとしては優れている方法です。
6.資材置き場として貸す
資材置き場は、運搬車両が出入りする関係で、道路に接していることが条件です。
また、近隣に資材を置きたい会社がないと、需要はありません。
一時的な需要として、付近の工事で発生する資材や機械、車両の置き場として、農地が必要とされる場合があります。
しかし、農地転用の手続きと時間がかかることがネックとなり、事前に話を持ち掛けられないと難しいという面もあります。
7.農地として貸す
農地として貸す場合でも、農業委員会の許可が必要で、簡単に貸すことはできません。
しかし、以下の方法で貸すこともできます。
・農家に耕作用として貸す(許可必要)
これは、許可が必要ですが、使いたい農家に貸すことができます。
・市町村の農用地利用集積計画を利用して貸す(許可不要)
市町村が借りたい農家とのマッチングをしてくれます。
ただし、すべての農地を対象とはしていません。
・農地集積バンクを利用して貸す(許可不要)
都道府県の第三セクターが借り受け、農地を借りたい人に転貸するという形になります。
また、これは農業振興地域の農地のみとなります。
・市民農園として貸す(許可不要)
これは農地を貸す方法、農業体験をさせる方法、それら2つに付帯施設を伴う方法があります。
いずれにしても、市町村に問い合わせをすることができます。

空いている農地をどうしたらよいのか、わからない場合は、当職においても相談を受け付けております。
またお気軽にお問い合わせください。
小舘行政書士事務所 tokaihorei@nifty.com